敗北の味 − 追憶

全国へコマを進めることができずコンクールが終わった。帰りの乗り換え時に結果を知り落胆しつつも、妻も、息子も家に着く頃にはいつも通りに落ち着いていた。彼にとっては初のわかりやすい挫折。しかしまあ若くして色んな経験をしてる息子を僕は単に羨ましく思うことがある。翌日、息子がお世話になった方へワインを贈るために吉祥寺のエノテカへ行った。平たく言えば妻のおつかいである。飲み頃の格付けシャトーが一本、ぽつりとあったためあまり迷わずそちらにした。顔見知りのスタッフに受け付けてもらい、休憩に出たばかりの別のスタッフに調子はどうかと聞かれ近況を話す。コロナ直前、彼女達と苗場で乾杯したことをふと思いだす。2013年から2年ほど、僕はこの店舗で働いていた。ここに来ると、時が止まっているような感覚になる。社会人生活で最も楽しく、エキサイティングで、自分らしくあれた2年半だった。書けないことが多いので割愛するがここに来ると色んな思い出がフラッシュバックする。2階に足を踏み入れるといよいよノスタルジックになるのでやめた。スタッフとぶつかり合いながら、そして地元の懐深い顧客に叱咤されながら泥臭く成長していった2年半だった。またいつか皆で集まれると良い。その時は昔話もそこそこに、音楽とワインを純粋に楽しみたいと思う。話を戻す。来年同時期はホームステイに行くためコンクールはお休みし再来年、中学最後の一回に賭けることになった。鬼さんよ笑ってておくれ。

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